ストーリー(エピソード)を使って記憶するとなぜ記憶しやすいのか?ヤコブの12人の息子を例に

目安時間 7分

脳科学を駆使した勉強法を使うと、それまでの間違った勉強法に比べて、

短い時間で効率よく覚えることができ、しかも忘れにくくなります。

今回は、「ストーリー(エピソード)」を使った記憶法について解説します。

あなたは、最初に高校に行った時のことを覚えていますか。

就職したときの最初の出金日について覚えていますか?

ほとんどの場合、覚えていることと思います。

何か覚えなければいけない物理の公式はすぐ忘れてしまうのに、

特に覚えようともしていない、最初の登校日や、出勤日については、克明に覚えているのではないでしょうか。


これは、「ストーリー」を使って、脳に情報が蓄えられているからです。

ストーリーはそれほど強力なチカラを持っています。

なので、これを利用しない手はありません。


いわゆる「左脳」で記憶する情報とは違って、

イメージ、流れ、感覚で記憶している、いわゆる「右脳」は、

莫大な情報量を記憶することができる仕組みになっています。

左脳が得意としている分野である、言葉、単語、論理に、

右脳が得意としているストーリーを付け加えて、覚えれば、

忘れにくくなるのです。

右脳と左脳を繋いでいる部位を「脳梁」といいます。

てんかんの手術によって、この脳梁が切断された状態になっている人がいます。

そういった方々からの膨大な情報提供、実験によって、脳の仕組みが

徐々に解明されつつあります。

もちろん、不明な部分はいくらでもありますが、右目と左目で別のものを見せて、
どんな結果になるか、などの興味深い実験がおこなわれてきました。


結果として、脳は記憶するときに、ストーリーを創作しているということがわかったのです。

三角関数の公式を覚えないといけないとき、
歴史の年号を覚えないといけないときも、

印象深いキャラクターを作って、

数字に意味を持たせながら、ストーリーを作っていくといいです。

そして、そのストーリーを展開するときに、
それぞれの事象を、特定の場所に置いていくという想像の練習をすることにより、

【場所法】と呼ばれるテクニックを使って記憶を定着させることができるようになります。

【場所法】というのは、何かの事象を、特定の場所に置いたところをイメージすると、

場所と事象はセットにして思い出されやすいという特徴をつかった記憶法です。

そもそも、人間には帰巣本能(きそうほんのう)があるため、

自分の巣(家)に戻ってくることができ、先祖代々、子孫が受け継がれてきました。

帰巣本能という人間が生きていく上で非常に基本的な機能を活用すれば、
場所法によって、より楽に記憶することができるようになる、というわけです。

そこに、ストーリー、因果関係を絡ませると、さらに、記憶力が増強されるというわけです。


例えば、イスラエル(ヤコブ)の息子には12人居ますが、

どういう順番で、誰を母として生まれたのかというストーリーを知っておけば、

自然と、どの順番で誰が母として世にしてきたのかを、
簡単に思い出すことができます。

ルベンという長子がうまれ、彼は、やんちゃで、長子の権を失いました。

ルベンの次にはシメオンが生まれました。

そしてレビ、ユダが生まれました。

最初の4人は、ヤコブを騙して妻になったレアが母親です。

本当はヤコブはレイチェルと結婚したかったのですが、レアに騙されて、そうなってしまいました。

レイチェルも子供が欲しかったのにできなかったので、レイチェルはビルハという女を連れてきて、

法的にはレイチェルの子供としてみなされるように取り計らい、ビルハによってダンとナフタリが生まれました。

ラケルが提供した女によって子供が生まれて、これはたまらんと、対抗してレアはジルパという女を提供し、
ガドとアシェルが生まれました。

レアはものすごく丈夫な女だったらしく、すでに4人の子供を生んでいましたが、追加でさらに、イッサカルとゼブルンを産みました。

元々ヤコブが結婚したかったレイチェルからは中々子供ができませんでしたが、

ようやく子供が出来、レイチェルからの初子として、ジョセフが生まれました。

レイチェルは、体が弱かったらしく、最後にベンジャミンを産みながら、死んでしまいました。

これで、ストーリーを使って、ヤコブの息子12人全員を覚えられましたよね?

ルベン、シメオン、レビ、ユダ、ダン、ナフタリ、ガド、アシェル、イッサカル、ゼブルン、ジョセフ、ベンジャミン
の12人です。

これは、古代の歴史を理解する上で、非常に重要なメンツなので、必ず覚えるようにしてください。


覚えにくかった場合は、最低7回以上繰り返し覚える訓練をしてみてくださいね。


私は、これを覚えるようにしてから、古代の歴史、特に紀元前1700年代の歴史を理解するのが非常に楽になりました。

ストーリーを読んでいても、人物関係図が、頭にないと、一体何の話をしているのかわからなくなりがちですが、

この人物関係図を頭に入れておくと、人と人とのつながり、関係がどうなっているのかがわかるので、

ストーリーを読んだときに、感情移入もしやすくなります。


「同じお母さんの兄弟だからやっぱり結束が強いなぁ」とか、

「異母兄弟なのに、ここは、ユダは同じお母さんの兄弟のように友情を表現しているなぁ」などといった感じです。


数字の羅列、物理の公式なども、適当に数字に意味をもたせて、ストーリーを作成していけば、忘れにくくなります。


是非、記憶法の一つのテクニックとして、「ストーリー」を活用してみてください。

今回も最後まで読んでくださり、有難うございました。

ジョセフ・リオン

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日本生まれ日本育ちの日系ユダヤ人です。

リオンは、京都大学大学院 理学研究科を卒業し、社会人のクライアントに、すぐに稼ぎに繋がる勉強を教えるコンサルティングをしています。

4ヶ国語を話し、語学、化学専門分野の知識をわかりやすくお伝えすることが得意です。

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